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=== 7/3 Fri.(PM)===

ホワイトチップ君、こんにちは

 午後、昼休みにはビールも飲まずに再びダイビングボートでみんなと一緒に出かける。旅の前半はダイバーを送り出してからのんびりと海に出ていた(「漁に出る」みたいな響きだな...)けど、後半はダイバーボートの味をしめてしまった。でも、ダイバーのスケジュールは結構タイトだから、自然と“合宿状態”にはまっていくのよね。
 海の中では相変らず私は写真を撮りまくる。とは言え、だんだんと選り好みをするようになってきたので、1回のお出かけで撮る写真の枚数は大幅に減ってきた。あと、電池がすぐになくなるもんだから...日本から大量に持ってきた電池はあっと言う間に底をつき、土産物屋の電池を買い占め、それも使いきり、次の入荷を待つ羽目に。で、届いた電池をこれまた大量に買ったはいいけど、これが全然持たない。入れたと思ったらすぐに電池がなくなる。商品管理が悪いんじゃないか? どうやら放電し切った電池を売っていたようだ。
 まあ、そんなことは置いておいて、カメに出会えどもうさほど感動はしない。「よっ!元気か?!」って感じ。でも、玲子さんがいつまで経っても慣れないのが“サメ”。その辺によくいるホワイトチップ君。体もそんなに大きくなくって、人は食わんという話だが、それでも玲子さんは恐いらしい。振り返ったらすぐ後ろにホワイトチップ君がいて、ジタバタしてました。おいおい、そんなにジタバタしたら、水、飲んじゃうよ。



イグアナ君、こんにちは

 陸上に上がって休憩してた時のこと。昼夜かまわず時々顔を出すイグアナ(?)君が砂浜に出てきた(普段は姿を現わしても、一瞬にして建物の下に隠れてしまう)。結構デカイ。のそのそと歩いている感じだが、本気になると物凄い勢いで走り去っていく。でも、ある程度の距離までは近づいてもピクリともしないんで、記念撮影をするために、恐る恐るみんなで近づいてみた。これがその時の写真。万丈さんは爬虫類は苦手だそうで、テラスから離れず、遠くで見守っていました。イグちゃん、この時、ここの飼い犬のダックスフンドと対決中でした。
 イグちゃん、ちょっとコワイ感じがするけど、近づいてよ〜く見てみると、つぶらな瞳で結構かわいいのよ。
 これ(右の写真)は別の時に数人で追い詰めて、触れる距離に行って撮ったもの。この後、ちょっと手を出したら、長い尻尾をムチのようにひるがえし、私の足を殴って逃げました。痛いじゃないかっ!(T_T) こいつはちゃんと自分の持っている武器を認識してるんだろうなぁ。
 ところで、帰国してから「シパダン」と名のつくホームページをあさっていたら、「○×オオトカゲ」という表記をされていたから、こいつは正確には「イグちゃん」ではないのだろう。そしてそこには「うまいんだ、これが」と書いてありました。...食われちゃうのかい。




ハンストするあさがっち

 そして夕方。ダイバー達は飛行機に乗る24時間前から潜れなくなるので、ダイビングは明日の午前中で終了。というわけで寸暇を惜しんでフリーダイブに出かける。夕方5時頃、いつものようにビーチエントリーで4人は出かけて行った。帰ってきて一息入れたらすぐ夕飯だったんだけど、どうも浅賀の様子がおかしい。ベンチに膝を立てて、じっとしている。食事は持ってきたものの、全然食べていない。玲子さんの絵日記によると、ダイビングから戻ってきた時からプリプリしていたらしい。

 そして万丈さんとはせがーはナイトダイブに出かけるため、早々に立ち去る。話を聞くと、海の中の状態が悪く、行きも帰りも流れに逆らって泳ぐ羽目になったそうな。そんな状況でリードしていた万丈さんがどんどん先に行ってしまうので浅賀は怒っていたらしい。でも、「つらかったならサインを出せよ」というのが万丈さんの言い分。ま、この話は当人じゃないとわからないので、放っておこう。(と私は思ったんだが、玲子さんはオロオロしとった)。
 ま、機嫌直せよな、せっかくの楽しい旅行なんだからさ。




ホナリウスとの長い夜

 いつものごとく食後、そのままそこで飲み続けていると、ナイトダイブの2人も帰ってきた。酒を飲みながらだべっていると、いつもはその辺で歌っているスタッフの皆さんは慌ただしく2階に上がったり降りたりしている。どうやら、2階のバックヤードにテレビがあって、みんなサッカーを見ているらしい。時々柳本さんが「どっちが勝ってる?」などと聞いている。私はサッカーに全く興味がないのでどうでもよかったんだけど。昨晩一緒に飲んだホナリウスもバタバタと2階に上がっていった。途中、私達のところに来て、スピーカー付きでWalkmanを置いていった。BGMを鳴らしてくれたの。「後で来るから」と言い残して。
 サッカーが終わって、ホナが降りてきた。約束通り、輪の中に入って話を始める。ホナはマレーシアの人で普段は現地の言葉でしゃべっているらしいが、英語もとっても上手。昨日はお互い超酔っ払いだったので、よくわからなかったけど、ホナはとっても話し上手。人をどんどん引き込んでいく。最初は私達がよく潜っていたポイントの地形や海流等の説明をしてくれた。ものすごく細かく把握していて、どのレベルのダイバーはどこを通るべきだとか、もし海流に飲まれたらどうしたらいいかなど、ためになる話をいっぱいしてくれた。それから彼の身の上話。なぜここでダイブマスターをするに至ったかという話とここに来てからの驚くべき体験など。とっても怖い話でした。
 彼がまだライセンス取り立ての頃、魚を追いかけて時間を忘れて潜ってしまい、水深20m地点でエア切れになった話などは手に汗握るエピソードだった。こうして本人が目の前にいるわけだから、生還したのは確かなんだけど、話を聞いていると絶対絶命って感じだった。普通の人ならそこでパニックして水深20m地点で溺れていたんだろうけど、彼の正確な知識と冷静さがあったから生還できたんでしょう。
 彼自身のエア切れは、シパダンに来てからの話もひとつあった。日本人の女の子が70万円の買ったばかりのビデオカメラを水中に落としたということで、彼は翌日のオフの時間を使って捜索に出かけた。通常ここでのダイブは深くても40mくらいまでしか潜らない。それは深くなればなるほどエアの消費も激しいし、上がってくるまでに一定の深さで止って体から窒素を抜くための減圧停止の時間ものびるから。でも、この時ホナは96mまで潜った。バディのダイブマスターは「限界だ。これ以上行けない」と60m地点でストップしたらしい。ホナはそこで待つように伝え、自分一人で96mまで行った。当然エアは足りなくなる。もうほとんどエアのない状態で30分以上の減圧停止を要求される深さまで潜ってしまった。が、バディを待たせていたのが正解で、60mまで戻り、バディに「予備タンクを持ってきてくれ」と伝えた。これでバディに会えなかったり、バディが制限時間内にタンクを持って戻って来なければホナの命はそれまでだ。よくそんな恐いことができるな、と思ってしまった。結局カメラは見つからなかったそうだ。
 自分の腕に自信がありすぎて無謀なダイブをするダイバー達の話もしてくれた。台湾人のダイブマスターとインストラクターが2人で、ホナが許した深度を越えて潜っていた時、ダイブマスターの方が窒素酔いか何かでブラックアウト(意識を失う)し、インストラクターの目の前で沈んでいった。ホナの話によると、行尼まで浮力として働いてすべてのもの(タンクやウエットスーツ)が水深50mを越えるといずれもマイナス浮力になってしまうらしい。つまり、50mより深いところで、自分の足のキック以外は何もなく、そのままではどんどん海底に引きずり込まれるということ。そのまま沈ませてしまったら、意識不明のダイブマスターが生還できないことは火を見るよりも明らか。インストラクターは必死になって彼をつかもうとする。が、届かない。追いかけてさらに深いところまで行ってしまった。「今度は自分の命が危ない」と判断し、浮上を始めたが、当然エアが足りない。ここで彼はパニックしてしまった。他のダイバーの制止を振り切って、一目散に水面を目指した。急激な浮上は体にかかる圧力を急激に弱めることになるので、肺の中で圧縮された空気が2倍3倍に膨れ上がる。また、肺から血管に配られた酸素も膨脹し気泡化する。彼は減圧症と呼ばれる症状になり、すぐさま減圧チェンバーという治療施設に運ばれたが、そこから生きて出ることはなかったそうだ。




聞き手の状況それぞれ

 上の話の続きです。こちらは総勢6人で、ホナの話はとってもおもしろかったんだけど、いかんせん、言葉が英語なもんで、ホナの隣に座っていた万丈さんは徐々に意識が遠退いて行ったらしい。集中力が欠けると理解できる言葉がだんだん減ってきて、しまいにゃイビキをかきはじめた!
 柳本さんはホナのすぐ近くの席が取れなくて、なんとなく後ろをウロウロしながら話を聞いていた。多分、全部には入り込めなかっただろうな。
 はせがーはただでさえ無口なのに(6人だけの時も)、内容が英語だし、それに彼は本日、朝は早朝ダイブ、夜はナイトダイブとシパダン島のMAXと言われている1日6本ダイブをした人だから、早々におねむになっちゃって、静かに姿を消していた。
 その空いた席に例の夜警のおぢさん、メルが座って、やたらと浅賀に話しかける。しかも同じことを何度も何度も繰り返し言ってくるらしい。浅賀っちは英語は得意だし、ホナの話を聞きたくてしょうがないのに、メルが話しかけてくるもんだから、半分も聞けなかったらしい。結局しつこく尋ねられて、住所を教えてしまったそうな。
 玲子さんは一番ホナの話をちゃんと理解してた模様。がんがん突っ込みとか相づちとか入れるし、本当にコミュニケーションの鬼だね。リチャードとのやり取りでも感じたけど、玲子さんには国境は関係ない。誰とでもどんどん仲良くなっちゃうもんね。尊敬しちゃうよ。玲子さんはこの夜、腹を壊していたそうなんだけど、ホナの話があまりにおもしろかったんで、集中して聞いていたら直ってしまったようだ。病は気からってことかしら?
 てなわけで、とってもエキサイティングな話をたくさん聞いて、興奮したままベッドに入り、「明日が最後だねぇ」なんて話をする。本当にもうすぐ帰ってしまうんだね。


To Be Continued....


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