散々だった伊豆山ダイビング
=== 1999.7.20 ===


あなたの足跡を残そう!
  


昼間なのにナイトダイビング?

 実は先日、久しぶりにダイビングに行ったんです。去年、Cカードを取得した後、大瀬崎に行った時、「やっぱり次回は海外にしよう」なんて思っていたんだけど、あんまり長いこと潜っていなかったので、リフレッシュダイブのつもりで7月20日の海の日ダイビングを決行。しかし、この頃は天候が落ち着いておらず、行ったはいいけど、海の状態が悪かった。2ボートダイブの予定だったけど、1本潜ってみたら海の中は“味噌汁”状態。昼間なのに濁っていて全く光が届かない状態。隣の人がやっと見えるか見えないかぐらいの視界でした。
 何も見えなきゃダイビングは全然面白くないんだけど、まあ、機材のセッティングとか、潜降の方法とかを思い出すためのトレーニングだと思ってあきらめました。あと、ナイトダイビングの練習をしたと思えば、という言い訳(?)もありました。



潜降時のドタバタ

 この時もゆみぴと一緒に行ったんだけど、ゆみぴは私よりもひどい目にあいました。ボートから海に飛び込んでロープをつたわって潜降するんだけど、別のグループが到着したもんだから、そっちを先に行かせるようにうちのインストラクターが指示を出したんです。で、私達はそのグループがいなくなるのを待って潜降を始めたのですが、10メートルくらい潜ったところで、下から上がってくる集団にぶつかってしまい、降りたくても降りれない、けど上からも人が来る、という団子状態になってしまいました。この時点ですでに結構パニック。しかも、視界が悪くて私はバディのゆみぴを見失っていた。
 そうこうしているうちに、肩をトントンと叩かれ、「上がれ」のサインを出されたので、あまりにも海洋状況が悪いから一旦上がるのかと思い、浮上を始める。するとインストラクターのお姉さん(といっても年下。“てっちゃん”と言います)が上から降りてきて「降りろ」のサインを出す。何だよぉ、上がれとか降りろとか、どっちなんだよぉ!と思ったが、ここは素直に降りることにする。でも、ゆみぴがいないから心配だ。「上がれ」にしろ「降りろ」にしろ素直に従いたくなかったのはゆみぴの姿が見えないからだったんだけど、上からてっちゃんがやってきたから、いつまで経っても降りてこないゆみぴの状況を確認してのことかと思って、とりあえず降りる。



ゆみぴはいずこへ?

 結局水深22メートルの海底についても何も見えないまま。本当はそのままじっと海底に這いつくばっていれば、次第に目も慣れるだろうし、みんなが巻き上げた砂が落ち着くから、多少見えるようになったんだろうけど、てっちゃんが持ってきた懐中電灯であちこち照らすもんだから、却って目が慣れず、何も見えなくなってしまった。
 しかし、海底について、全員で輪を作ってみたものの、やはりゆみぴの姿が見えない。不安だ。でも、その後しばらくしてインストラクターとバディを組んでいた女の子と私でバディを組むように指示されたので、ゆみぴが欠けていることは伝わっているとわかり、少しほっとした。それと前後して、上から一人、男の人が降りてきて(この時私はもう一人のインストラクターが降りてきたと思い込んでいたけど、実は全然知らない人だった)、メッセージボードを使って、てっちゃんに何かを伝えている。てっちゃんに別に慌てる様子がなかったので、きっとゆみぴは無事なんだろうと思った。後から聞いたら、この時ボードに書かれていたメッセージは「一人、うちの船に上げましたから」だったそうな。



船の上でいじけてたのね

 いつまでも暗闇の中に居てもしょうがないので(ってわけでもないが)、ついに何も見ないまま浮上となりました。さて、ゆみぴはどうしているのか? 船に上がってみると、つまらなそうな顔をした……というか、はっきり言ってふてくされていたみたい。
 インストラクターのてっちゃんの第一声は「どうしたんですが? 具合悪くなっちゃいました?」だった。確かに、ダイビングは自分の体調次第なので、「気持ち悪くなったら無理せず浮上せよ」が鉄則なんだけど、ゆみぴの様子を見ていると、どうもそんな感じではないらしい。とりあえず、重たい装備を全部外して、腰を落ち着けてからゆみぴに事情を聞いてみる。「上がったんじゃないよ、上げられたんだよ!」とゆみぴは説明する。要するに私達が潜降途中に出会った、浮上グループは私達の直前に潜降したグループだったらしい。これは重大なマナー違反だとうちのインストラクターは怒っていました。だって、こっちがせっかく道を譲って、先に潜降させてあげたのに、私達がすぐに降りてくるってわかっていたのにこちらの潜降を待たずに浮上してくるなんて、ぶつかるのが目に見えているじゃないですか。でもって、あっちのインストラクターは誰が誰だかわかんなくなって、潜降中の私達に「上がれ」サインを出して行ったわけ。私の肩を叩いたのもそのグループのインストラクターだったらしい。後から聞いたら、一緒に潜ったほかの女の子も同じことをされたが、その後てっちゃんが「下がれ」と言ってきたから連れて行かれずに済んだらしい。結局ゆみぴはてっちゃんに出会えないまま、別グループに連れて行かれてしまったわけだ。そして他人の船に上げられ、そのグループが港に帰る際にこっちの船に移し替えられ、そのまま去って行ったというわけ。あまりにも失礼じゃないか!
 後からいろいろ話したところ、どうやらそのグループのダイバーが1人取り残されていたらしい。あっちとしては、ゆみぴを数合わせに連れて行っちゃったんだな。まったくひどい話だ。




「2本目に期待」と思ったら……

 確かに中は何も見えなかった。けど、その状態を把握した上で、午後はもう少しいいところ(例えば少し浅いところとか)に連れて行ってもらえるのかと思った。ゆみぴなんかは潜降途中で上げられちゃったわけだから、欲求不満が溜まりまくり。2本目こそ!と思っていた矢先にインストラクターから「あまりにも海洋状況が悪いので2本目は中止にします」と発表があった。がががが〜ん! やりきれない気持ちになりましたが、この日はダイビングのほかに「バーベキュー」という企画があったので、とりあえずは食べるものを食べて気持ちを落ち着ける。そしてその後はショップの負担で近くのスパリゾートに出かけました。屋上の温水プール(普通の温水プールよりはるかに温度が高く、ほとんどお風呂でした)には打たせ湯みたいなものがいろいろあり、肩凝り性のゆみぴはすっかり満足していました。
 それから水着を脱いで本物の温泉に入ってくつろぎ、帰る頃にはすっかり機嫌が直っていました。「ごめんなさい」のしるしに5000円のツアー割引券ももらったし(ゆみぴは1万円)、まあ、よしとするか。




The END




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