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個々のコールやコンセプトを覚えるためのTipsもよいのですが、それとは別の次元の、とってもベーシックな問題があります。ダンスは8人で踊るもの。であるからして必要な、重要なテクニック(?)がいくつかありますので、ここでご紹介していきたいと思います。
これらはチャレメなどのワークショップ中に指導者である大塚修さんがよく言っていることなので、別名「おさむちゃんのお小言集」としました。
これらの言葉を(各タイトルは私の創作です)しつこつ、しつこく言われて、最初っから「なるほど」と感動したものもあれば、「そんなんどうだっていいじゃん」とうるさく思ったこともあったけど、最近やっとすべてのことが腑に落ちてきました。そんなわけで、このコーナーを作りました。
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Grand Right and Leftは最後まで!...Promenadeもね。 ダンスを踊っていれば熟練ダンサーでも1チップのうち1つや2つは間違えるよね。壊れちゃってシークエンスの終わりを待つ羽目になることもあるけど、どっかで間違えても運良くゲットアウトまで辿り着けることもある。そんな時、パートナーがこなかったからっていってダンスを放棄しちゃう人が多いこと、多いこと。でもさあ、そこにちゃんと人がいてさ、コールが続けられるんだから、最後まで踊ろうよ。おさむちゃんはよく言います。「Grand Right and Leftもコールなんです。踊ってください。」と。で、チャレメの人は随分頑張るようになった。何年も何年もこれを言われ続けて。でも私はもう一言言いたい。「Promenadeも最後までやろうよ」。
正しく踊った人を尊重しよう ゲットアウトでパートナーがこない。つまり、どこかで間違えているんです、そのセットは。でも、全員が間違えたわけではないでしょ?(多分) 実はたった2人が入れ替わっているだけかもしれない。もしかしたらパートナー同士で男性と女性の位置を交換しちゃっただけかもしれない。事が起こったのは他の人は気づかないタイミングだったかも知れない。いや、わかっていたかもしれない。もし、間違えたタイミングをみんなも見ていたとしたら、その時セットには少なからず動揺が起きているはず。それでもみんなは形を保って踊り続けた。そしてゲットアウト。困難な道を乗り越えてゴールに辿り着いたんだから、みんなで気持ち良く終わろうよ。ゲットアウトはダンスのクライマックス。一番楽しい瞬間なんだから、そこで間違えた人がダンスを放棄してしまったり、女性なのに男性の位置にいたからって、くるっと向きを変えてGrand Right and Leftの輪に入ってしまうと、女性(役)が5人、男性(役)が3人なんて事態が生じてしまう。これはダンスを台無しにしちゃいます。だ〜か〜ら、最後まで踊り切ろうね。
気持ちの問題だけじゃないのさ この法則(?)には非常に実用的な意味もある。なにもダンスの場面に於て間違えるのはダンサーばかりではない。時にはコーラーも間違える。だから、必ずしも自分が間違えたとは限らないのよ。で、ちゃんとホームに戻るまで踊り切って、入れ替わっている人がその時点で戻る。そうするとどこがどう間違えていた(入れ替わっていた)のかがよくわかります。ダンサーが間違えた場合も誰と誰が違っていたのか、すると入れ替わるチャンスはあそこしかない、などと推理できるわけだし、これは練習時にはとても役に立つ。謎解きのヒントになるわけよね。それと、最初に言ったようにコーラーが間違っているケース。複数のセットが同じように入れ替わっている場合、コーラーのミスである可能性が高い。これはコーラーのためにもなる情報です。まあ、単なる読み違いである可能性もあるけど、読んだシートそのものが間違っていることもあるから、「不良シークエンスを二度と使わせない」ことにも貢献できるわけです。
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きつ過ぎず、ゆる過ぎず、1対1の力を この話はわりと最初っから腑に落ちたというか...おさむちゃんの話はなかなかでした。「ええ話やぁ」と思わず心が暖まってしまいました。
おさむちゃんの話のポイントは「1対1の力」というところにあります。常に自分が「一番よい」と思っている強さで握るのではなく、相手とのコミュニケーションを取りながら、相手と同じ強さで押したり引いたりしましょう、ということです。
話の本質は、「リード」です。ダンスを踊っているとHand Holdに助けられるというか、ちょっとした方向づけに助けられることがあり、リードそのものを否定はしたくないんだけど、「強いリード」はいけませんね。踊れるダンサーも踊れないダンサーも同じセットの8分の1。対等に1人1人の責任を果たしながら踊る。手のコミュニケーションはあるんだけど、それはあくまでも1対1。お互いの意思を持って、手をパチンと合わせたり、お互いに押しあって振り返ったり...。相手が迷っていたらそれは手から伝わってきます。時には待てる状況でないので、方向を示してあげる必要があるかもしれませんが、できればその手から行きたい方向の意思が伝わって来るまで待ってあげましょう。そして、相手が動き出したら、自分も一緒に動いてあげる。つかず離れず、みたいな感じですね。これが「気持ちいいダンス」の秘訣です。
「きつ過ぎず、ゆる過ぎず」ってのはわりとよく聞く言葉だと思います。「握り締めるな!」とおさむちゃんに叱られ続けたダンサー達が過度に反応して、あまりにも頼りないHand Holdになってしまうことがあり、これは個人的にとっても嫌なので、言葉を足してみました。
おさむちゃん本人からコメントをいただきましたので、ここに掲載します。(これは私が聞いた時の言葉ではなく、今書いてもらったものです。)
スクエアダンスの大きな要素はチームワークです。そのためにはいろんなコミュニケーションがあるけれど大事なのはアイコンタクトと手のタッチです。
回転やプルバイで手を取るときには相手を振り回すことなくお互いにバランス良く力を掛け合って動きましょう。力が強すぎて相手の体のバランスを崩すようではいけませんし、相手に寄り掛かったようなふわふわしたりねばねばした動きでは機敏な動きに対応できなくなります。指の握りはあまり強くしないで離れるときにはすっと離れられるような適度な握りを心がけましょう。
強いリードは人の思考を停止させる おさむちゃんの言葉で非常に印象に残っているのは、わかっていない人、まだ考えている人が強い力で押されたり引っ張られたりすると「思考が停止してしまう」という話です。確かにそう。私も8人のビリで踊ってきた経験が多いからよくわかるけど、「えっ? えっ?」と思っているうちに強引に動かされてしまうと、何がなんだかわからなくなってしまい、次のコールさえも聞こえなくなってしまう。それじゃあ「リード」というよりは「思考破壊」ですよね。
ダンスの最中はすべてのことが一瞬にして起こるから、リードする方も余裕がないんだと思うけど、「破壊」のリードをするくらいなら、放っておいた方がまだましだったりするわけです。リードして相手を壊したり、面倒見てるうちに自分が自滅することもあるわけだから(多少本論からずれてきた気もするが...)、それよりは「8分の1の責任を果たす」(これもおさむちゃんの言葉です。少なくとも私にとっては)ことの方が大事というか、よっぽどセットのためになるというものです。とにかく、人を引っ張り回すのはやめましょうね。
待てる「体力」をつけましょう 踊れる人は迷っている人、考えている人を待てる「体力」をつけましょう。苛々して「こっち!」と叫んで相手をびびらせたり、ぐいっと引っ張るのではなく、気長に相手が来るのを待つ。長いコールの果てに一緒に最後のCast Off 3/4をやりたい。でも相手がまだ来ない。次のコールがかかるんではないか、あ、もうかかっちゃった、などとあせってしまうものですが、自分の余裕のある限り、相手を待ちましょう。忠犬ハチ公のように...。
力があるダンサーほど待てる時間は長くなります。コールをいくつか頭にためて、急いで追いつくこともできます。この力を「体力」と呼んでいます。人によって体力は違うので、自分の限界を知っておいて、その限界に達するなと思ったら、待つことをやめて進みましょう。決して「あの人がこなかったからできなかったの!」とは言わないこと。自分の体力のなさ、限界を知らなかったことを人のせいにするのはやめましょう。
握り締めないで...不安でも 蛇足かもしれないけど、逆に弱いダンサーにも一言。そのレベルがまだ不安なダンサーは、不安だからこそぎゅっと手を握ってしまう傾向があります。どこかに連れて行って欲しいという気持ちの現われなのでしょうか。「私を独りにしないで」というメッセージなのでしょうか。でも、これって困るのよ。私は私の道を進みたいの。でも、あなたを連れていくわけにはいかないの。あなたはそっち、私はこっち。だからここでお別れなのよ。なんてことになるわけなんですが、ダンスの最中には悠長にお別れを告げる暇もないわけで、ぎゅっと握られていると、1)行きたいところに行けない、2)連れていきたくないのに連れて行ってしまう(結果的にミスリードするような形になる)、 3)冷たく手を振り払って自分の道を突き進む、4)手をグキッと捻ってしまう...などという結果になるのです。いいことは一つもないのです。だから、不安でもぎゅっと握らないでね。いつでも旅立てるようにそっと握ってください。これも「互いの意志を尊重したHand Hold」ってやつよね。
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曖昧なトラフィックは事故のもと 私、最初はこの教え、「どうでもいいじゃん」と思っていたのです。結果的に正しい位置に行けば、その通り道なんて二の次だと。そりゃ、コールを半分で止められたり、後からRollがかかったりすると困るかもしれないけど、それ以上の問題はないと考えていました。でも、実際に踊っていて、割と早く気づいたのは、「トラフィックを曖昧にしたまま動くのは危ない」ということです。
通り道のコンセンサスが取れていないまま、自分勝手に動こうとすれば、かなり高い確率でダンサー同士がぶつかり合います。痛いですね。下手すると大怪我します。だから、とりあえずお互いの通り道を知っておきましょうね。
速いダンスではトラフィックが命取りになる 次に気づいたこと。それはスピードの速いダンスをしている時、一瞬のトラフィックの迷いが命取りになるということ。例えば、トラフィックに2つの説があって、「自分はこう思うけど、逆に踊る人もいる」と認識していて、事故の起きないように相手に合わせて対応しようと考えていても、お互い相手の出方を見て譲り合ってしまう可能性もあります。よくありますよね、道を歩いていても。前から来た人をよけようと思って動いたら、同じ方向によけられて、「じゃあ、こっち」と動き直したら、向こうも同じことをする。そんなことをしているとどうしても時間を食ってしまう。そこまでひどい状態にならなくて、スピードの速いダンスでは、ほんの一瞬の迷いでさえ、そのセットの動きを遅れさせてしまい、結局壊してしまったりします。だから、ダンスのサバイバルではトラフィックはとっても大事なの。
遅れなくても惑わす効果もある 例えダンスを遅らせずに踊ったとしても、右肩で通るべきところを左肩で通ったり、手を使うべきところを使わなかったり、BelleよりBeauが先に前に出たり。そんな瞬間を見てしまうと、結果的に正しく踊っていたのかもしれないけど、見ていた人は「あれ? あそこ何か変なことした?」という気持ちになります。で、入れ替わってないかと見てしまったり、とにかく集中力がそがれてしまうのです。時には自分はAというコールを踊っているつもりなのに、目の隅で変なものを見てしまうと、何やら違うコールをしているようにも感じられ、「あれ? Aを踊っているんじゃなかったけ?」と自分自身を疑ってしまうこともあります。そんなわけで、バッドトラフィックは様々な悪影響を及ぼすわけです。
いずれにしろ、バッドトラフィックは美しくないですよね。できれば綺麗に踊りましょうよ。ね。
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Breathingって言葉、知ってますか? やや抽象的なタイトルになりましたが、このお小言は「コールを動き終わった時の体形を考えながら踊りなさい」というメッセージです。コールを動いて体形が変化した場合(例えば、2×4が4×2になるとか)、“Breathing”をしないといけないわけですよね。皆さん、Breathingって知っていますか? セットが“呼吸”をして、伸びたり縮んだりすることですよね。
私も定義を覚えることが精一杯で、余裕がない時は、とりあえずコールを踊って、それから「ああ、こういう形になったか」とそこで初めて認識して、ガタガタしている角を整え、離れ過ぎているところはもう少し近づいて、という整理・整頓を後からやっていました。でも、できればこれはやりながら考えていきたい。ものによって違うけど、そんなに難しくないと思います。以下はおさむちゃんがよく言う例です。
通り道を空けましょう 前項では「終わってから整える」の代わりに、最初っから予測しながら動きましょう。という話をしましたが、終わりの体形をあらかじめ予測して動くことは、何も「終わってからの作業」の時間短縮のためだけではないのです。4人コールを、実際はダンサーが8人いる場面で「定義通りに動くとぶつかる」ということは前項の例の通りです。で、「ぶつかる」ということは動きに支障が出るんですよね。例えば、同様にParallel WavesからFlip the Lineをかけた場合、内側を向いているEndsとその人に従うcentersは、ポジションのない場所(スペースのない場所)を通らないといけません。しかも両側から来るわけですから、余計にスペースが取られる。だから、外側を通る人が自分のことだけを考えた間隔で動いてしまうと、内側が大混雑してしまいます。内側の混雑を見越して、外側はう〜んと大きくまわらないといけないのでした。
入れてあげてね Parallel WavesからのPeel Off や Peel and Trailも同様です。この場合、全体の形は2×4から1×8に変化するわけですから、一番端につく人は、結果的に2ポジション横にずれなくてはいけないのです。そこで定義通りに1ポジションだけ動くと、これまた内側が大混雑してしまい、8人のcenter 4 に入る人は行き場を失ってしまいます。ぜひともここはひとつ、みんなで外側につめて、もう1ポジション作ってあげてください。だって、せっかく正しく踊ったのに、席がなくて座れないのはかわいそうじゃないの。
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ひとつ踊ったら“トントン” 1つのコールを踊り切った瞬間、自分はちゃんと踊ったつもりでも、8人の形はできていますか? なんとな〜くぐずぐずっとした形になっていませんか? あなたはセットの真ん中から何番目にいますか? 誰と手を取っていますか? ほらほら、ぼやぼやしていると次のコールがかかってしまいますよ。
というわけで、コールを踊った、と思ったら、素早く手を取れる人とは手を取って、取れない人とはきちんと必要な間隔を空けて形を整えましょう。Shape Changeのあるコールなら、必ずこの「ぐずぐず状態」は生じます。どんなに熟練したダンサー8人でも、一瞬はそうなります。それをいかに素早くきちんとした形にできるかがダンスを成功させる鍵です。この作業をおさむちゃんは、書類を揃える時のトントンとする仕草にたとえて話していました。これはとてもよくわかりますよね。
手を取れば自然に形が整う 「手を取りましょう」と口酸っぱく言っているのは、それをするとBreathingがしやすくなるためです。前の形から大きく変化して、人と人の間隔が大きく開いていても、手を取ればある程度は自然と縮まります。ただ、あまりにも開き過ぎていて、手を取れる相手だということを認識しそこねる可能性もありますから、注意しましょう。(だからここに「最終形を予測して動け」というのが加わるのですね)
時々「手を取りましょう」というと、それだけを忠実に守ろうとして、ぐ〜っと手を伸ばして手をつなぐ人がいますが、そうじゃなくってぇ、「楽に手を取れる距離に近づきましょう」というのがこのメッセージです。勘違いしないようにね。
手は口ほどにものを言う ちょっと違うかもしれないけど...。手の感触って大事なんです。もし、あなたがwaveのcenterにいて、center同士では手を取っているんだけど、endsとは手を取っていなかったとします。それは複雑なコールを動いた後で、T-bone setupからノーマルなwaveに戻った瞬間だったとします。するとあなたは、手の感触が片側にしかないから、まだT-bone setupが続いていると勘違いしてしまうかもしれません。まわりを見回す余裕もないまま「Everyone Trade」と次のコールがかかったら...きっとあなたはcenter同士でtradeしたくなるでしょうね。そういうことです。
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コールは続くよ〜 ど〜こま〜で〜も〜 このメッセージは非常に単純明快。以下の三段論法です。
1)コールを動く前に体形の確認が必要
2)1つのコールの後にはまた次のコールが来る
3)どうぜ来るものなら次のコールがされてから確認するのではなく、
前のコールが終わった時点ですぐに確認しておこう
ただこれだけのことです。しかし! 言うのは簡単。でも、みんなやってないのよ。動くのに必死になっちゃって、1つ終わったらそれで「ふ〜」と一息ついて、気を抜いてしまうの。で、次のコールがかかってから慌てて体形を確認する。いや、確認して動ければまだいい。確認する間もなく他の人が動いてしまうと一瞬にしてカオスがやってくる。たら〜り。こうなったらもうどうしょうもないですよね。そんなことにならないためにも、とにかく終わったらすぐ確認。これをしましょう。
他の教えを守れば自然にできること 今まで、Breathingの話をしましたよね。最終形を想像しながら動くこと。そして、動き終わったら、手を取るべき人と「手を取れる距離」になりましょう、という話もしました。だから、この話は順序が前後している感じがするかもしれません。今までの教え(お小言)を実践してれば、問題ありません。自然にできることです。でも、例え手を取っていても、全体がどういう形になっているのかをきちんと認識していない場合もあるかもしれませんね。少なくとも自分の位置がはっきりしていれば、なんとか次のコールは動けるかもしれませんが、よりスムーズに、より仲間思いのダンスをするためには、やっぱり全体を、それも、より早く把握して、余裕を持って動くのが美しいですよね。
ちょっとしたことですが、体形の確認を前にするのか、後にするのか、この1秒の差が実際のダンスには驚くほどの影響を持っていると私は考えています。
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失敗した! さて、どうする? 間違いは誰にでもあることです。誰も間違わなければスクエアダンスはきっとちっともおもしろくないでしょう。だから間違えるのは仕方ないとして、要はその後どう対処するかです。最悪の例がこれです。
Aさんが何か勘違いして動いているようだ。
まわりはみんな修正しようとするが本人は気がつかない。
もう間に合わない。ダンスを続けよう。
AさんはBさんの場所を取ってしまっている。
Bさんは仕方なく、Aさんが行くべき場所に行く(そこしか空いてない)
しばらく踊っていたが、Aさんは隣のセットを見てしまった。
自分と同じポジションのC4ダンサーDさんが自分とは違うところにいる!
慌てて次のコールも聞かず、Dさんの動きを追い、同じポジションにつく
Bさんは再びはじき出されてしまった。
突然のことにみんな対処仕切れず、セットは崩壊...
わかりますよね、こんなことしちゃいけないって。せっかく他の7人はダンスを続けようと頑張っているのに(最初のAさんのミスで動揺しながらも)、特にBさんの立場がないですよね。もっと言えば、Bさんは2回はじき出されたわけですが、最初のミスは本人が考えて動いた結果なので許せます。本人がそう信じて動いたんだから。でも、二度目はいただけません。隣のセットの人見て、その人がそこにいるからというだけの理由で、自力で考えて踊っている人を弾き出してはいけません。絶対に。
とにかく形を作る 「間違えた!」とわかった瞬間、慌てて修復しようとしてはいけません。とりあえず、セットがあるべき形(右手のwaveとかcolumnとか)にあるならば、慌てて修復するより、ダンスを続けた方がよい。何故ならば、あなたは間違っているかもしれないけど、そして、あなたが行くべきだったところにいる人は、上の例のBさんのようにあなたに「合わせた」のかもしれません。いや、その人も間違っているのかも知れないけど、少なくとも残りの6人は合っている可能性が高い。正しく踊っている人達を尊重してあげましょう。形ができていなかったら困るけど。もし、「あるべき形」でなかった場合、あなた一人が飛び出ていたら...とりあえずは形を作りましょう。よっぽど自信がある時は抗議してもいいけど。たまにはありますからね、5セット踊っていても40人中たった一人だけが合っていて、そのほかの人は全員同じ勘違いをするってことが。まあ、それは置いておいて、ここでは「ダンスを続ける」ことに重きを置いて、そのために自分が何をしなくちゃいけないかを考えましょう。
一人飛び出してしまった時の戻り方ですが、「あれ? 飛び出ているな」と思った瞬間に隣のセットを見て、自分のポジションの人がいる位置が埋まっていても、その人を弾き出すのはやめましょう。その理由は上に書いた通りです。それがその瞬間自分に与えられた役目(ポジション)なんだと諦めて、素直に「空いている場所」に行きましょう。ダンスを遅らせないためにも重要なことです。
自分は今「誰なのか」を認識する そうしてポジションに入った時、そこにいるのは「あなたであって、あなたでない」のです。そこは誰のポジションなのか? 男性なのか女性なのか、HeadsなのかSidesなのかをできるだけ早く把握しましょう。自分のセットのオポジットにいる人に「あなた男性?」と聞くのもいいでしょう。でも、次のコールが聞こえなくならないように、タイミングと声の大きさに気を付けてね。「自分が誰か」を把握したら、後はその役割をまっとうしましょう。男性だとわかったら「Boys Trade」と言われた時に「はい!」と手を挙げる。こうやってきちんと気持ちを切り替えて踊り続ければ、ちゃんと(ちょっと場所は違うけど)ゲットアウトできる回数が増えます。例えポジションが違っても、壊れて次のシークエンスを待つよりは踊り続けた方がよっぽど勉強にもなるし、第一、間違わなかった残りの皆さんに迷惑をかけない。たくさん間違える初心者であっても、これができれば周りも喜んで一緒に踊ってくれるでしょう。
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“ロスト(迷子)”という状態 踊っていると誰でも経験するこの“ロスト(迷子)”状態。それはどういう時なのか? 前項で“一人飛び出しちゃっている”状態について述べましたが、この場合は修復可能ですよね。
例えば、自分は踊っているつもりなんだけど、ダンスが速すぎてついていけない。遅れ遅れになっているうちに何がコールされたのかわからなくなってしまい、お手上げ状態になる。足を止め、後ろを振り返り、頭を抱えているダンサーを時々見かけますが、これが“ロストする”ということです。一種のパニック状態ですね。冷静ならすぐに復活できる場合もあるでしょう。あるいは、冷静であってもセットがぐちゃぐちゃで、体形が見えなくなってしまう時もあります。必死に踊り続けている人達は自分の中に全体のフォーメーションを描きながら踊っているのですが、一旦抜けてしまうと形は見えなくなるものです。
その時何をするべきか ロストした。それがわかった時、あなたは何をすべきでしょうか。それは「速やかに一歩離れる」ことです。立ち止って振り返ったあなたがいるその場所は、きっと踊り続けているダンサーの軌道の上です。その瞬間はあなたの場所でも、次の瞬間には他のダンサーの居場所になっているはず。だからあなたが他のダンサーのために出来ることはまず「邪魔をしない」ことなんです。だから「茫然と立ち尽くさない」「うろうろしない」。とにかく素早くその場を空け渡しましょう。
そんなに遠くに行かなくてもいいです。あんまり離れてしまってもダンスを放棄したように見えますし、下手をすると他のセットの邪魔になりますから。
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生き残りダンサーは復活の鍵を握る たとえ踊り続けている人がたった4人でも、踊り続けることが大切です。(踊っていない人は踊っている人の邪魔をしないことが大切)
4人で踊り続ける方はとってもつらいと思いますが、4人残っていれば完全復活は夢ではありません。願わくば、この4人はオポジット同士ではなく、別々のポジションを踊っていてくれればあっという間に復活可能です。そうでなかったとしても踊り続ける4人を見つめていればどこかで形が見える瞬間があるはずです。その瞬間を待ちましょう。
穴を目で追え、体で追うな バラバラの状態から一人、二人と復活していった場合。または最初からあなただけが外れている場合。そんな時は踊っているダンサーの邪魔にならない場所で復活のチャンスを狙うわけですが、自分が入るべき“穴”がわかっていても、そうそう簡単に入れるものではありません。それは助走なしに全速力で走っているランナーに追い付こうとしているようなもの。クルクルまわっている縄飛びに飛び込む瞬間にも似ています。縄飛びに入る時、あなたはどうしますか? 縄の回っているリズムを体に染み込ませて、タイミングを合わせてから入りますよね。それと同じようなことをします。自分が入るべき穴を追いかけ回しても、その穴はどんどん移動していきます。だからやたらに走り回ることになってしまうのです。そこで、穴は「目で追う」「頭で追う」。
入ってすぐにまたロストしないためにも、頭の中でその穴に入って、次のコールを聞き、頭の中で動きます。そしてその穴が自分の目の前に来るとわかった瞬間に、次のコールを頭に入れる準備をして飛び込みます。セットの仲間は暖かく迎えてくれるはずです。
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