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アメリカ旅行記〜NACCに参加して

CSC News No.4(1996.08.24発行)より  


文責:横川 由美子  

♪旅通信 -NACC IN AMERICA-
 6月20日から4日間、アメリカのバージニアビーチでNational Advanced & Challenge Square Dance
Convention (NACC)が開催され、竹内夫妻、楠美さんと一緒に参加してきました。
 私にとっては二度目の参加でしたが、無我夢中で参加した前回とは違って今度は余裕を持って楽しむことができました。こんなにすてきな体験は久しぶりのことでした。

♪C3B Hallの不思議
    〜C4 ダンサーの影響
  NACCはアドバンス、C1, C2, C3A, C3B, C4とそれぞれ会場が分かれていて、私たち(楠美&横川)は、主にC3B会場で踊り、ときどきC4を見学に行っていました。C4は、いつも行われているわけではなく、全日程のうち半分の時間しか設定されていないため、C4がない時間帯のC4ダンサーの多くは、C3Bホールで踊っているようでした。その為、同じC3Bホールでも、C4がダンサーがいるかいないかでレベルは大分異なり、C4がない時間は、アップテンポでC3ダンサーにも緊張感が走り、刺激的な程、ワクワク、ドキドキさせられC3B ホールも熱気に包まれていたようですが、C4ホールにC4ダンサーが戻ってしまうと一気にリラックスした雰囲気が漂っていました。それから、始めは気がつかなかったのですが、C4ダンサーが加わっているときと、いないときに作られるセット数がほとんど変わらないのが不思議でした。レベルが変わるといってもC3Bであることには変わらないわけだし、コーラーがレベルオーバーをする事も、ミスをしたダンサーを排除するような雰囲気もないのにもかかわらず、C4ダンサーがいるときにはC3Aホールに行ってしまうダンサーが多いのに少し寂しい気がしました。

♪C4 ダンサーがいなくたって頑張るぞ!
 C3Aホールに逃げないダンサー達は、実力はともあれ、C4ダンサーの有無にかかわらず、“ちゃんと踊ろう”と言う意気込みを持った人が多く、踊り終わった後に解らなかった所について話をしたり、踊ってみたり、それぞれが自分の解ることを教え合いそれなりに答えを見出すことも楽しんでいるようでした。
(右上に続く

 私たちも初めのうち、C4ダンサーがいないときのC3Bは退屈でつまらないなどと生意気な事を口にしていましたが、きちんと踊っているうちに回りのダンサーから「あの時はどうだったのか」と尋ねられる事もあり、日本人だからといって特別扱いされず対等に話しかけられるようになりました。そして、「さっきは助かったよ。ありがとう」などと言われると、また誉めてもらおうとばかりに、よーし!またがんばろう!と思ってしまうので、それからは、C3Bをパーフェクトに踊ることを目指して熱くなってしまいました。
 少しでも信頼されるダンサーでありたいと少々ムキになっていたかもしれません。そして、次に踊るセットに私たちを選んで貰えること程、励みになることはなかったような気がします。


♪MAKE SET事情〜C3B, C4 Hall
 NACCに行きたいと思っていても、セットに入っていけるかどうかで躊躇してしまいがちですが、C3BとC4に関しては問題はないようです。
 私たちが参加したC3Bは、同じセットで続けて踊る習慣があまりないようで、ほとんど毎回「THANK YOU!」といってどのセットもBREAKしていました。
 一度、踊った後に話し込んでいてBREAKのタイミングを逃してしまった時があって、もう1チップ一緒に踊りましたが、それが終わった途端、挨拶もそこそこにクモの子を散らすようにBREAKしました。
 どんなに盛り上がった楽しいセットでも同じセットで踊り続ける事はなかったように思います。ですから、私たちも気楽にセットに入っていく事ができたし、いろいろな人と踊りたくて、よく会場の真ん中で「3 MORE!」と手を挙げていましたが、いつも、皆気軽にやってきて一緒に踊ってくれました。日本人がセットを作ろうとしているから入ってあげようと言う気持ちがあったのかもしれませんが、誰がやっても同じようにセットが作られていたように思います。
 それから、C4では以前、多くのダンサーがブッキングに苦労しているという話をよく耳にしていましたが、昨年からブッキングを止める試みがされ、今年はほとんどフリーだったと聞きました。実際に見学していたときも、踊れるダンサーと同じセットになろうと無理にセットを作る事も、続けて同じセットで踊っている様子もありませんでした。ですから、いつも特定のセットだけが壊れずに最後まで踊るということでなく、同じチップのうちでもシークエンスによって踊りきるセットが違っているのも始終でした。


♪MAKE SET事情〜A2からC3Aまで
 ところが、C3A以下のレベルでは、ほとんど同じセットで何時間か踊り続け、みんなが疲れ果てた頃いっせいに休憩を取りそれから違うセットに入る事が多いそうです。何も知らずにアドバンスのラストチップでDave WillsonのSingingを 踊りに行ったら、セットがBREAKしないため、結局入ることができませんでした。
 踊りたいチップがあったら早めに会場へ行き、顔見知りのダンサーを見つけるか “1 MORE COUPLE”を求めているセットを見つけなければいつまでも踊れないことになってしまうようです。また、一度踊って踊れるダンサーであることが解ると、今度は、BREAKしたくてもなかなか離れられず大変だということも聞きました。
 近頃、このような傾向が下のレベルでは多くみられるらしく、深刻な問題になっているようです。


♪アメリカのダンスを体験しよう!
 各レベルのダンスを見てみましたが、一番楽しそうに踊っていたのはC4のように思えました。
 C4ダンサーのダンスは、一つ一つの動きに無駄がなく、ダンサー同士のタイミングも合っていて、尚且つ、体型の整え方も見事で見ていて感動しました。いつも陽気な彼らの真剣な顔、行進のように止まらぬ足音、心地よい緊張感とタイミングの良いコール。どれも他では見られない素晴らしいものでした。来年こそ、この仲間に入って踊りたい!と思わずにはいられませんでした。
 「日本にアメリカのコーラーを招いてPARTYをしても同じようなダンスは踊れないだろう」と典子さんが言っていましたが、私も同感です。日本でももっとアップテンポで良いタイミングで踊る機会が多くなって、みんなにこの楽しさを理解してほしいと切望します。
 チャレンジを踊り始めて随分経ちますが、いつまでもちゃんと踊れないし、すぐに忘れてしまうし、なぜ続けているのか解らなくなっていましたが、ダンスがこんなにも楽しいものだったと気づかされた今回のNACCは私にとって、とても有意義な経験でした。今度アメリカで踊るときは、あの楽しそうなダンスに加われるようになりたいという目標もできました。
 一人一人ダンスの楽しみ方はまったく異なると思いますが、いつもとは違うダンスを踊ってみませんか? (右上に続く

■来年 NACCに行く方のために
 さて、最後に恥を忍んで私たちの旅行の一端を紹介します。
 ビーチのレストランへ行き、飲み物のオーダーでビールを頼んだ私と典子さんはIDの提示を求められた。パスポートをホテルのSafty Boxにしまってきた私たちは、代わりになる物を探し、典子さんは国際免許証、そして、私が持っていたのは、保険証のみ。当然ながら、国際免許証はOK。そして、問題は私…。どーしようと思っていたら、みんなが店員さんに私の生年月日を指し「解らないと思うけどこれは日本の元号で年齢に問題ない!」と言いだし店員さんは、笑って許してくれて無事ビールを飲むことができました。眞理子さんに「外出するときにパスポートを持ってこないなんて非常識!」と後でしかられ、反省しました。そして、何とか夕食をすませ、車に戻ると、駐車違反のキップが…。車をとめる時に40分とめられるだけのコインを入れておいて、少々オーバーしても大丈夫と思っていた私たちは、取り締まりの厳しさに驚きました。ビーチの辺りは観光客も多いため、特に駐車違反は厳しく取り締まっているようです。翌日、罰金を払いに行きましたが次に車をとめるときは妙に慎重になり、パーキングメーターにコインを多く入れすぎてしまったほどです。
 一番(?)注意しなければいけないことは、アメリカはお酒がとても安いため、つい飲み過ぎてしまうことです。12本で$5くらいのビールでも結構おいしく、まして、ダンスが終わった後なら、尚さらです。いろいろな話に盛り上がり、いつのまにか買い置きの飲み物をほとんど飲み尽くしてしまい、次の日のダンスに差し支えたこともありました。私達らしいと言うかなんというか……

▼憧れのGeo & Patrickと一緒に

 すてきなダンサーと一緒に踊り、たくさんのHAPPYを頂き、彼らに感謝、感謝。そして、日本から参加した他の方々にもお世話になりました。来年もNACCで逢えますように。



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